鉄のピラミッド/刑事司法の機能不全
タテマエ
現 実
裁判所(司法機関)の問題
捜査機関(警察・検察)の問題
メディア仕掛けの社会秩序
「逮捕だ!逮捕」と元気な警察官のキャラクターが赤塚不二夫のマンガにある。 そして、現実社会でも、逮捕の必要性に首を傾げたくなるような些細な事案で、警察官は、逮捕権を乱発している。
マスメディアは、警察から逮捕者の情報提供を受け、これをニュースとして扱う。そうして、実名で報道された逮捕者は、報道による事実上の制裁を受けることになる。
言わば『見せしめ検挙』による事実上の制裁が、法による制裁よりも、現実的な制裁として機能しているのである。
問題なのは、犯罪種別により補足率格差が大きく、警察のさじ加減によって、報道される事件が決まってしまっていることだ。
その結果、些細な事案に逮捕者(見せしめ検挙)を量産する一方で、自殺や事故を偽装した殺人ほか、捜査が困難な重大犯罪の見逃しが横行している。
テレビ局による警察広報
ニュース以外にも、各テレビ局は「警察24時」といったドキュメンタリー番組を大量に制作している。
警察が、記者クラブ以外の取材を拒絶し、刑訴法47条を盾に「捜査上の理由」で情報非開示を濫発する一方、警察に都合のよい事件や逮捕劇は、ドキュメントとして、盛んに報道させているのである。一覧にすると、おびただしいほどだ。
こうした警察とマスメディアのもたれあいは、相互に責任転嫁をし合う依存関係にある。それが、お互いにとって都合のよい環境となっている。
その結果、警察に都合のよい事件ばかりがニュースとなり、警察官が活躍するドキュメントが数多く放送されることによって、社会秩序が形作られているといってよいだろう。現実はさておき、人々の意識上の社会秩序は、メディア仕掛けによって大きく左右されている。
警察組織の根本的な問題
桜タブーによって報道されることはないが、警察組織には、日本が法治国家どころか、犯罪放置国家と言われても仕方ないほど、根本的な問題がある。
多発する警察官の拳銃自殺を通して、その問題の概要をまとめてあるので、ぜひ参照してほしい。
警察が肥大化した内容は、次の画像リンク先にまとめました。